89歳になる母親が昨日大腸がんの手術をした。
高齢で、いろいろとリスクを抱えたままでの手術だったがよく耐えたと思う。
後は、点滴の管とか生命維持に関する重要な装置を引っこ抜かなければいいのだが・・・・。
何しろ、手術を受けた事さえ記憶できない現状では、自分の身体にひっついている者はすべて異物でしかないから・・・・。

認知症を患って現状認識が出来なくなってから、食べる事や食べ物には異常なまでの執念を持っていたおふくろ。我々の顔を見ればまず出て来るのが「腹減った」「〇△を食べたい」の言葉だった。
だから、他の事には一切興味を示さないのだが、食事だけはほとんど完食していた。
歯がボロボロになって入れ歯を作製したけど、何で入れ歯を入れるのかさえ理解できないから食事の時に外すようになり、わずかばかり残った歯・・・顎?で食べ続けてきたのである。

ところが、3ヶ月ぐらい前から食事も2,3割から5割ぐらい残すようになり、あまつさえ一人では食べられず介助が必要な状況となっていた。
あれほど食事にだけは強い執着心を持っていたおふくろが・・・・。

そう言えば、ずっと前から時々お腹が痛いと言われたような気もするが、今となってはただ漠然と聞き流していた気がするなぁ。
シルバーウィークあたりからその傾向が顕著になり、看護師がやっと卵大に膨れ上がった脇腹を探し当ててびっくりしたのか、休みだと言うのに連絡して来たのだった。
連休明け早々に病院に出向いて造影剤を使ったCTスキャン等の検査を受けた結果、大腸に腫瘍と胆石が見つかったと担当医から説明を受けた。
血液を採取して詳しく検査し、後日検査について説明を受ける予定だったのである。

2日、いつものように食事を5割程度食したものの、すべて嘔吐したと施設から連絡が入った。
その後、6日の14:00に検査の予約が取れ、そのまま入院する事になるとも電話があった。

予約した時間に家内と病院に行き、外科の先生からCT画像を見せられながら説明を受け大腸がんだと告げられた。
もう、ほとんど食べられなくなってきているし、このまま放置しておいても大腸が爆発するのが目に見えているから明日9:30に緊急手術する」とも言われた。

体力的、体質的、高齢・・・・いろいろなリスクを抱えているので、果たして手術に耐えられるかどうか心配したが、手術しないで放置する事も出来ないので結局おふくろの頑張りに掛けるしか無かったのである。

手術前の検査結果を受けて予定通り手術出来る事になり、昨日施行されたのだった。
大腸癌の部位を切除して大腸を接続する予定が、人工肛門に変更された以外はほぼ予定通りに進んだ・・・・と医師から説明を受けまずは一安心。

来月、90歳を迎えるおふくろ。

順調に回復すれば予定通り2,3週間で退院できるようだから、また退所した施設への復帰を切に願っている。
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