先般、田舎の従兄弟がなくなった時に知った事だが・・・・。

『邂逅の森』で直木賞を取った熊谷達也の父親が、吾輩の実家の近くに住んでいたとは目からうろこ・・・・晴天の霹靂だった。

熊谷達也は仙台市出身と聞いていたので、彼の関係者がまさかこんな田舎に住んでいるなんて夢にも思わなかった。

父親が高校の教師をやっていた関係で転勤も多かったらしく、仙台にも随分長い間住んでいたようなので仙台出身といっているようだ。

熊谷達也は54歳。高校は佐沼高等学校(大学は東京電機大学卒)を卒業したと言う。

そんな関係で、父親が同じ並柳地区に住む姉(ケイちゃん・吾輩の知人)の近くに家を建て最後の住処として選んだのは少しだが納得できる。

その親父さんについてのエピソードを一つ。
 
通夜に行くため、会場の葬祭センター行きのバスに乗って待っていたら、一人の老人が乗り込んできた。これから通夜に向うと言うのにカジュアルな服装である。「どうもこの席になじまないぁ・・・」と顔を見回す同乗者たち。その老人、暫らく座席に留まっていたが、周りがほとんど礼服だった事に気後れしたのか、やおら腰を上げ「やっぱりこれじゃ・・・・。後から自分の車で行きます」とバスから降りた。

周りの話しっぷりから近隣住民だと理解したが、年配の方であればほとんど知っている吾輩が始めてみる人だったので声も掛けられなかった。それが親父さんだったのである。

まぁただそれだけの話である。