弟から連絡があった。

近くの親戚で不幸があった報せが届いたのだと言う。

報せは通夜・葬儀の日取りで、その親戚の関係者が隣組に住む別な親類から、弟が近所に自宅を新築した事を聞いて届けたようなのだ。

吾輩はその親戚の名前を知らないわけではない。

昔からおふくろなどから聞いたことはあった。

すぐ近くにも祖母方の親戚がいて、苗字は違うが名前が同じ・・・・だと言う事で認識していたのだ。

でも、しかし・・・・、どんなつながりで親類なのかは良く知らないのである。

弟が近くの親戚に電話して尋ねたら、祖父の関係だと言う。

33回忌が過ぎたらその関係者との付き合いはもう消滅するものと思っている我輩からすれば、顔も知らずに亡くなった祖父や42年前に無くなった祖母の親戚はもう他人・・・・なのは当たり前なのだ。 

ただ、吾輩がそう思っても、おふくろが対象者と考える相手にしてみれば、まだまだ親類の域は脱していないのかも知れない。

明後日告別式だと言うから、ルーツを知る為にも是非行って来るつもりだ。



と言う訳で出かけてきたが、結局関係者及び他の参列者から聞く事も儘ならず帰って来た。

ただ、隣の家で花輪を出していることから、どうも吾輩の祖父に当たる故清吉の関係だと想像できた。

施設に行っておふくろにこの件を確かめたら、やはり祖父・清吉の1番目か2番目の奥方がそこから嫁に来たような事を言っていたので間違いないと思う。

境界紛争の当事者・隣家が参列していたのだから一番目の奥方の実家だと思われる。

2番目の奥方との間に生まれた人の関係者が一人も参列していないのだから多分そうだ。

おふくろは清吉の3番目の妻・さつきの娘だからあまり関係ないのだが、故人の娘でもある喪主の妻(63歳)が、保健婦をしていたおふくろと同じ役場に勤めていた関係を考えると致し方ないことなんだろうな。

それにしても、清吉が亡くなってから65年以上経つのだからもういい加減にしてくれよ。・・・・ホント。