昨年の暮から今年に掛け、おふくろを連れて田舎に行って来た。お正月期間やGW(ゴールデンウィーク)、お盆休み等・・・・、もう12年も続く吾輩にとっては恒例の行事みたいなものである。

施設も人員が不足して満足なサービスが出来なくなる休暇期間中はなるべく外泊してくれと言っている事もあり、面倒を見る吾輩とカミさんからすればいろいろ気苦労があるが健康的な問題もなかったのでこれまで何とか継続して来た。

しかし、今回はおふくろの容態が急変し救急車で病院へ搬送する事態が起こった。結果的に大事に至らなかったので不幸中の幸いと喜びたいが吾輩もカミさんもへとへとになるほど疲れたお正月になってしまった。

あまり笑って話す出来事でもないのでずっと黙殺していたが、やっぱり顛末を書いておいた方が後々の為にと思い書く事に・・・・。

その日(1月2日)の15:00過ぎに施設に戻る予定で寛いでいた吾輩とカミさん、そしておふくろの3人。おふくろはテレビの前のテーブル椅子に座り、我々は炬燵に入ってテレビを観ていた。

椅子に座ったまま寝ている姿はこれまでもずっと見ていたからあまり気にもせず、お袋に気付かれぬよう干し芋を食べていたらカミさんがおふくろの異変に気付いた。鼾なのか唸りか解らないがそんな感じがしたと言う。そう言えば吾輩も何となくいつもと様子がおかしいと感じていた。いつもだとすぐ手を伸ばす目の前に置かれたお菓子に全然手をつけなかったからだが、「こんな事珍しいよなぁ!」と語り合っていたまさにその時の出来事だった。

慌てて駆け寄りおふくろの名前を連呼したが全然反応がないではないか。顔色が白くなってきてだんだん顔の体温が下がっていくのがわかった。眼には滴のようにどろっとした涙をにじませ全く意識が感じられないのだ。もうどうしたらいいか二人ともパニック状態に陥った。「このまま死んでしまうのだろうか?」との思いが脳裏を駆け巡る中、それでもまず救急車を呼ぶ事にした。連絡したのは11:17の事だった。

救急車が到着するまで5分か6分だと思うがだいぶ長い時間に思えた。到着した時は、カミさんに抱きかかえられていたおふくろが意識を回復し呼吸が確認でき呼びかけにも反応するようになっていた。まずは一安心と胸をなでおろしたがそれでも数分間は意識障害?があった事で一応検査のため病院へ搬送する事にした。

カミさんが救急車に同乗し吾輩は後からついていく事になった。救急車を呼ぶ事など滅多にない田舎での出来事に多くの隣近所の方々が集まってくれた?ので丁寧にお礼を言い救急車を追いかけた。

病院でCTスキャンや心電図の検査をしたがそれらに問題はなく結局原因は分からなかった。糖尿病の持病があるので糖の代謝異常?との声が診察室の裏から聞こえた・・・とカミさんが言っていたからそうなのかもしれないなぁ。その日の朝インシュリンを注射したのは吾輩だが、いつものようにちゃんと時間も容量も守っていたからまさか・・・・。
                                                               20110102sanumahospital
医師から点滴が終ったら帰宅しても良いとの許可があり、そのまま施設に直行したのは言うまでもなく疲れた一日だった。ふぅ~。