還暦で退職する我輩だが、加齢に伴う老後の生活に一抹の不安を持っている。その思いを強くしたのが日曜日早朝に発生した交通事故である。

昨日の交通事故(死亡事故)について、82歳の老人が道路を横断中にワゴン車に轢かれ、運転手が業務上過失傷害で逮捕されたと新聞に書いてあった。傍から見れば単なる事故としか理解されないだろうが、この事故の様子を近くで観察できた我輩には、少し考えさせられるものがある。

事故が発生した道路(堤防上)は直線道路の2車線で両側はガードレールが付いている。狭いので歩道は付いておらず歩道は堤防の下にあるので、普通の人はまず道路を歩く事はありえないのだが・・・・。

実は被害者は近所の方である。時々散歩の途中ですれ違う事があるので、その方も早朝の散歩を日課にしているようだ。ただ、大体の面影は想像出来るがはっきりとは分からない。いつもタバコをくわえていて、挨拶しても返事を返さない老人だと言う事だけしか・・・・。その日も、6:00頃我が家の後ろの道を歩いていった姿を家内が台所から見ているのだ。

我々が散歩に出かけた時、救急車やパトカーが駆けつけ騒々しくなっていたが、散歩のコースも逆だし「何かあったのかな?」ぐらいにしか思わなかった。途中その事故現場を通った時、目撃者の知人からその人らしいと聞かされ驚かされたわけだが、少し障害(認知症)を持たれた方だとも聞いたので、発生現場と歩行に関する矛盾点が分かったような気がした。

で、何を言いたいかというと、逮捕された運転手が非常に気の毒だなと思う事である。死亡事故だから確かに責任重大とは思うが、同じ車を運転する者の立場から見るとなんかやるせなくなってしまう。

今もこれからもこうした老人が多くなり、いつなんどき目の前に飛び出されるかも知れないと思うと、おちおち運転も出来なくなりそうだから・・・。合掌!。