「おっ今日はなんだい?」と我輩。
相手は30歳になった土木屋。本社に来ることなど滅多にない奴が顔を見せたので声を掛けた。
「最後の話を聞きに・・・・」。もごもごと聞きずらく侘しい小さな声がうつろに聞こえた。
「何だ!リストラの話でもされたのか?。社長に?。」
「ハイ・・・・」
まぁ、あとの話は省略するとしても、雇い主であるTOPから最後の退職勧告をされたようだ。
厳しい環境の中で、経費節減や人員削減が常套手段である事を全く知らないわけでないから巳むを得ない選択だと思うが、もっとやる事がなかっただろうか?。ただ、ある限られた上司によって「こいつは駄目だ、能力がない」と烙印を押されたからと言って、それでリストラされたのだとしたら少々疑問が残る。社員教育が下手な上司の元では伸びなかったけど、彼の能力を引き出せる別な上司・先輩のところではまた違った展開になった、あるいはなるのではなかったか?と思うからだ。
今年に入って2例目だが、「何で彼らが?」としか思えない者がリストラされているので心外だ。心が痛むよ。彼らを「リストラに値する社員である」と誰が断定・進言し、最終判断をしたのかとても気になるところだが、(社員)みんなの総意ではなく、一部の偏向的な意見によるものだと思うとなおさらの感がする。
「お前はまだ若いし、早く見切りをつけて・・・」「建設業はもう駄目だぞ!別な商売に鞍替えしろ」「いずれその内・・・・・」などと、無責任極まりない慰めの言葉を掛けてやったのは、新入社員当時、我輩の現場に赴任して来た彼へのせめてものねぎらいである。
ところで、そんな観点から周りを眺めると、土木屋だけに限らず結構リストラの対象にされてもおかしくないのがいっぱいいると思うが・・・・・違うか?!。
えっ我輩?。そりゃないよ。もう数ヶ月で定年退職する者に対して失礼だぞ!君!!!。