8年ぶりくらいだろうか?。珍しい方から電話があった。
現役時代に、某ダム建設現場の所長をしていたKさんからだった。
JV(ジョイントベンチャー)の構成会社との確執が問題になったり、所属会社内でも煙たがられる個性的な所長ではあったが、元請・下請の垣根を飛び越え吾輩とはなぜか気が合ったから良く呑んだりゴルフをした間柄だった。
ダムが完成する前に東京本社に移動した事と、その間に吾輩が退職した事もあってそれからずっと疎遠になっていた。

〇ちゃん、俺に少し手伝ってくれないか!」とKさん。〇ちゃんとは、その頃から苗字の一文字を取って呼んでいた吾輩の愛称である。
一級土木施工管理士の資格持っているだろう」と訊ねるKさんに、「持っている事は持っていますが・・・・」と吾輩が答える。
〇ちゃん、何歳になった?」など、挨拶そっちのけで吾輩の身上調査が続いた。
それからいろいろ話をしたのだが、電話の内容は以下の通りである。

福島原発事故の除染工事が行われているが、環境省から管理業務を委託された会社に勤めるKさんの所でも人手が不足しているので、その除染工事の管理・監督業務を手伝ってくれないかと言う事だった。
つまり、大手建設会社(鹿島JVとか清水JV、大林JV等)が請け負っている除染工事を管理する仕事である。
退職前に勤めていた会社は大手建設会社の下請けだったからそれなりの苦労があったけど、逆の立場で仕事が出来るなんてなんと魅力的な仕事じゃないか!と、一瞬くらっと・・・・。
しかし、吾輩にも都合があってそう簡単にYESと言えるものでもないのだ。
おふくろの成年後見人をしている事、高齢でやる気がない?事、真鯛釣りで青森遠征に勤しんでいる事等など丁寧に説明してお断りした。

もう5,6年若ければどうなったか分からないが、正直なところ工事の第一線から退いてすでに10年も経って仕事に自信が持てないし、大体『一級土木施工管理士』の本証が手元に無い事も辞退の理由なのだ。働いていた会社に預けたまま退職した!と自分では思っているが、会社を辞めた時から今後は必要ないと思っていたので再交付申請しなかった。
5年毎に更新する管理技術者証も有効期限が切れていた事もあるが、そもそも定年退職後は働くつもりは毛頭なかったのだから・・・・。

まぁ、そう言う訳で、せっかくお誘いしてくれたKさんの期待に応える事が出来なかったけど、それはそれとしてまたその内一杯やろうかと携帯電話の番号を交換したよ。