金曜日に山形・酒田港へ釣りに行った。

岸壁の防波堤から黒鯛狙いのフカセ釣りだ。

今年は東日本大震災の影響でフカセ釣りを一度もしていないのが不安だったが、そこでは外道として真鯛がつれる事があると言う。

実際、釣り仲間が先週64cmを釣っていた。

真鯛!・・・・と聞けば断る理由は何も無いから、早速OKの返事をして颯爽と酒田北港へ乗り込んだわけだが、結果は惨憺たるものだった。

本命の黒鯛が釣れなくとも、尺アジに近いものを数匹釣ってお土産に出来れば・・・・」等と考えていた吾輩にとって、海はそんなに甘くは無かった。

午前中の潮廻りがいい時間帯に黒鯛を5枚釣った人が居たと聞いたから、我々が竿を出した時間帯の潮廻りが悪かっただけかも知れない。

・・・・がそれにしても全然釣れなかったなぁ。メバルもアジも針に掛かることがなかったのだ。

技術的なものがあるやも知れぬが、これまでの酒田釣行では何がしかの魚が釣れていただけにホントに残念だった。

昼の11時半から夜の9時まで全然当りが無い状況の中でウキを見続ける侘しさと言ったら・・・・。鼻水をすすりつつ思わず年甲斐もなく声が震えてくる。フカセより真鯛釣りにシフトしている自分の姿がはっきりと見えてくる。

そんな思いの真鯛釣りであるが、実は、最近すぐ近くから乗船できて夕方には帰宅できる真鯛釣りの船を見つけてしまった。

最近流行の一つテンヤによる乗合船で、真鯛釣りは9月から始めたと書いてあった。

これまで4回の真鯛釣行はすべて青森・竜飛まで出掛けていただけに、まるで自宅の庭から温泉が噴出したような気分になった。

青森・竜飛までは往復10時間は下らない、ここは15分も掛からずに行けるのだから・・・・。

東日本大震災を機に「今年は太平洋側で釣りをしない」と言う信念を通し続けてきた我輩にとって、ネコにマタタビ状態にされたようなものだ。

駄目だ!駄目だ!と悶々すること一ヶ月余り。

釣り仲間が青森・竜飛に行くのを垂涎の目で見送った吾輩がこの強い誘惑に勝てるはずも無く、とうとう信念を捨てさる決心をする事にした、いやしてしまった。

後日、意志薄弱ながらも堂々?と船の予約オーダーフォームに名前を書き込んだのはもう諦めの心境からである。

釣れればいいなぁ〜。ジャンジャン。