jpg9時過ぎに宮城県沿岸全域に対し発表された3mもの大津波警報が、果たしてどれ位のものか見当もつかなかったので、ホントに避難すべきかどうか朝から悩んでいた。

我家は海岸からおよそ4km離れているので「多分大丈夫?」と言う気がある反面、近くを流れる川を津波が逆上る被害が想定される津波危険区域だという事を考えると「やっぱり逃げるしかないか?」とも思うからだ。

ひっきりなしに公報のサイレンが鳴り響き、ヘリコプターや自転車に乗った防災担当者が走り回って「避難指示」を叫ぶ姿を見ても、隣近所の住人がだれも避難する姿を見せないのだから、自分たちも・・・・と思っても不思議ではなかったのだ。

それでも、50年前に発生したチリ地震津波による大きな被害を知っている吾輩としては、「やっぱり何かがあると大変だから・・・・」と寝ていた息子を無理やりたたき起こし、家族で家を離れる事に決めた。

指定の避難場所は600m離れた近くの中学校である。しかし、高台にあるわけでもない中学校は海からちょっと遠いだけで、津波が川の堤防を超えたら結局我家と五十歩百歩だし、車も水没してしまうのでは・・・・。

だからと、車2台連ねて利府にあるMOVIX(写真)へ出掛ける事にした。どっか遠くの高台まで避難し、食事をして映画でも観て時間つぶせば、あとは何とかなっているだろうと考えたからだ。

息子と3人で映画を観ることなんて考えた事も無かったから、津波のせいで味気ない家族生活に新しい風が吹いたのは良い収穫だった。ちなみに「アバター」を観たが、「ハウルの動く城」以来久々の映画鑑賞だっただけに津波の事なんか上の空で満足できた。(汗)

19:00に大津波警報が解除され津波警報に変わった今、「避難指示」が「避難勧告」へと変更された。しかし警報が解除されたわけではないので、危険区域に住む我々としてはホントはまだ区域外へ避難しなければならないのだが、3mもの津波予想が1mで済んだ安心感からか、もうすでにいつもの生活に戻った吾輩である。