今回の東日本大震災による未曾有の被害を目の当たりにすると、この小さな漁港も大きな被害に遭っていることは容易に想像できたが、それでも渡船『黒崎丸』がどうなったか見に行かずにいられなかった。
漁港を見下ろす高台から見る限り、港の真ん中に係留されている2隻の魚船がゆらゆら漂っているだけで、岸壁には1艘の船も見当たらなかった。
海岸公園から漁港に向うと、トンネル終点で通行止めになっていた。漁港入り口の道路が大きく抉り取られ無残な姿を呈していたからだ。
肝心の渡船『黒崎丸』の姿を探したがどこにも見当たらなかった。湾内には船底を見せた相当数の船がひっくり返っていたので、「多分、今年は渡船できないなぁ」と悲観的な思いが脳裏を駆け巡った。
菖蒲田浜へは時間の都合で行けなかった。向こうにある大型渡船は果たして大丈夫だったんだろうか?。とても気になるところである。
復興するまでどれくらいの時間を費やすのか解らないが、船頭が元気であればまた我々を仙台湾に連れて行ってくれるのは間違いないと信じている吾輩はそう期待してやまない。