今日の河北新聞に成年後見人の記事が載っていた。
親族が後見人になる比率が、報酬の問題などから約8割を占めるそうだが、親族と言う事で「職責の重さを理解せず、管理する金を自分のもの」と考え、不正をする後見人が後を絶たないのだと書いてあった。
いとこの金3,200万円を使い込んだとか、おばの金を着服し有罪になったとかいずれも親族後見人の不正である。以前にも、母親が残した財産を相続した息子の未成年後見人(祖母)が、おじ・おばと一緒に着服した事件も記憶にあるから結構類似事件は多いのだろう。
我輩は後見人になってからすでに8年目に入った。被後見人はおふくろである。
後見人に選任された当初は肉親と言う気安さもあって、遠方から見舞いに来る兄弟や親族に車代を渡したり、お袋の世話をする家内に報酬を支払ったりした。当然お袋の財産の中から・・・・。法的な知識が全然無かったからだ。
就任して1年が経過した頃に管轄の裁判所から財産等の支出入を含め所定の様式で現況報告をするよう求められ、その時はそれなりに記入して提出したのであるが、後日その内容について説明をするため裁判所に出頭?した時初めて支出の適否について指摘を受けた。
以来、いくら親族でも成年後見人であれば法的には他人である事を知ったわけだが、たとえ被後見人が家内すなわち妻であっても・・・・だ。
つい最近、意識不明の妻の保険金を着服した容疑で、後見人の夫が業務上横領罪で起訴された事が書いてあったが、それにしても考えさせられてしまうなぁ。